• 特集:団塊世代のリフォームを考える(「居場所」を確保するための三つのステップ)

特集:団塊世代のリフォームを考える

団塊世代の退職とともに心配されているのが、これらの人たちの
「居場所の不足」。あなたが「居場所」を確保するためには、
夫婦間で充分話し合い、お互いの考えのすり合わせをして
おくことが必要になります。


2007「居場所」を確保するための三つのステップ

あなたの妻も、もしかするとひとり暮らしを望んでいるかもしれませんね。でも多くの夫婦にとって引き続き一緒に暮らしていくのが大前提になります。そこで問題になるのが、これまで夫婦関係をどう築いてきたのかです。これまでの数十年を振り返って互いの思い、考えをじっくり話し合うことは、この先の新しい人生のための大事な作業です。

特に、妻が不満に感じていること、今後始めたいこと、夫との望む関係、子供との関係、親の介護のことなどをじっくりと聞いてみることが、最初のステップとなります。なぜなら、妻がイメージする暮し方にあなた自身の暮らし方を重ねていけば、夫婦双方にとって快適な居場所になる可能性が高くなるからです。

次に、夫婦といえども一緒に暮らしていくには、相手に対して最低限のきまりやルールを守ることが、無用の摩擦を避けるポイントとなります。そこで、一度家の図面を広げて家の中を自分ひとりの「プライベートゾーン(個室など)」、ともに過ごす「パブリックゾーン(リビングなど)」、夫婦の「共用ゾーン(キッチン・浴室・トイレなど)」に色分けをしてみて下さい。

夫のプライベートゾーンがいかに少ないかが理解できるはずです。ゾーン分けして、家がどう使われているかを具体的に見ていくと、夫婦間の公私を認識し、リフォームを考える際にもアイデアが出やすくなります。

最後に、長い年月のうちにたまった荷物や子供の思い出の品を整理しながら、互いの距離感をどう保って暮らしていくかを夫婦で考えてみて下さい。部屋の片付けは、元の子供部屋をあなたのプライベートゾーンとして確保することにつながるかもしれません。

定年と同時に始まる新しい人生の準備として、これらの三つのステップを夫婦でたどってみることをおすすめします。

夫婦間の「家」に対する意識のズレ

家の中は妻の城であることはすでに述べましたが、なかでもリビングはその中心となっています。ほんの十数年前まで子供たちでにぎわったリビングも、子供たちが成長していなくなるとテレビと妻がリビングの主役になり、妻の最高のお気に入りの空間となっているはずです。

その空間をあなたが占拠することを土日なら許せてもらえたかもしれませんが、これから先毎日あなたがくつろぐことを許してくれないのです。

「じゃ、どうすればいいんだ」という声が聞こえてきそうですが、ひとりになれる時間というのは、日々の生活の中では意外と持ちにくいものです。誰にも話しかけられずに考え事をしたり、本を読んだりする時間は貴重なものです。

定年後そんな時間を過ごせる場所は個室になります。個室は家でひとりになれる空間ですからとても大切です。あなたが個室を確保すれば、結果的にリビングで過ごす時間を減らすことになるので、自分だけでなく妻のためにもよいことです。

夫婦間の家に対する認識にズレ

さて、夫婦は同じ部屋で寝るのが当たり前と考えている人は意外と多いものです。ところが、「世帯主の年齢別にみた夫・妻の就寝状態」(住宅金融普及協会 1995年)という調査によると、四十代の夫婦で同じ寝室の割合は63.6%となっています。逆に言うと十人のうち四人近くが、別寝室で休んでいるのです。

女性が別寝室を望む理由は、ひとりの方がゆっくり眠れる、夫のいびき・歯ぎしりがうるさい、また本を読みたい、音楽を聞きたいなどさまざまです。妻の方は、年齢が上がるほど別々に休むのが楽だという考えが増える傾向にあります。