エクステリア
リフォームのきっかけ
- 新築後、気に入ったエクステリアのプランが見つからず一年が経過した
- 砕石を敷いた部分も充分締まってきたので、そろそろ工事に掛かりたい
工事前の状態
イメージしていたエクステリアのプラ
ンと巡り会うことが出来ないまま、一年
が経過してしまったとのことです。
施主様はその間も検討を重ねていたよう
ですが、当社が新たに提案した内容とす
り合わせを行って、最終プランをまとめ
ました。
工事の流れ
施主様の要望はカーポートの新設と車
2台分の駐車スペースの表面を樹脂舗装
の仕上げにしたい。
駐車スペース以外の部分の雑草対策と大
雨の時、隣地に土砂が流れ出ないように
して欲しいという内容です。
樹脂舗装の場合も基盤にコンクリートを
打ちますから、工事は表土のすき取りか
ら始まります。
土の表面から約20㎝の深さで土や石を
すき取ります。新築後一年が過ぎていま
すので硬く締まっています。
この土地は前面道路が4メートル未満の
ため、将来の道路拡張に備え、境界を敷
地側に約50㎝後退させています。
境界のコンクリート擁壁と道路との間に
約50㎝のすき間がある関係で、そこか
ら土砂が隣地へ流れていました。
建物の敷地と道路との境界を明示するた
め、白御影石を擁壁の端から端まで一直
線に埋設しました。
50㎝のすき間部分にもカットした御影
石を隣地より少し高く埋め、土砂が流出
しないようにしています。
駐車場以外のスペースは雑草が生えにく
いようにするため石灰石の砕石を敷き込
みます。
石灰石はアルカリ性のため、そもそも植
物の生育に適しません。さらに砕石の下
には防草シートを二重に敷き込み雑草対
策に万全を期しています。
表土のすき取りが終わるとカーポートの
二本の支柱を埋設する工事に掛かります
。
専用の道具を使って直径40㎝の大きさ
の穴を二ヶ所掘ります。
台風時の強風にも耐えられるように穴の
深さは60㎝となります。
次にアルミ製の支柱を穴に入れて直立さ
せ、モルタルを流し込んで固定します。
さらに土間コンクリートを打つ時に柱の
根元の周りを埋めて強度を上げます。
カーポートの屋根部分の取り付けは、そ
の後になります。
すき取り作業の後は砕石を敷いて表面を
押し固めて均していきます。コンクリー
トの路盤が出来上がりました。
さらにコンクリートを流し込む型枠を作
ってしっかりと固定します。
写真はワーヤーメッシュと呼ばれる金属
製の格子状の部材を駐車スペース全体に
配置したものです。
この部材はコンクリートのひび割れを出
来るだけ防ぐ目的で広く使われています
。
コンクリートを打つ準備がすべて整いま
した。いよいよ生コンを流し込む作業に
入ります。
ミキサー車から小分けした生コンを次々
に運び入れ、左官工事の担当者が表面を
ざっくりと押さえていきます。
その後40㎡ほどの広さに投入した生コ
ンの表面を種類の異なるコテを使って何
度も上から均していきます。
作業は朝9時から始まり、表面の乾き具
合を確認しながら押さえていきますので
、丸一日掛かりとなります。
コンクリートが乾くまで4日間を空けた
後、周囲より3㎝ほど低くした長方形の
枠内にタイルを貼り付けます。
3列に並べたタイルは車を止める時の目
印や少しアクセントを付けてモダンなイ
メージにしたいという施主様のアイデア
です。
カーポートの支柱に屋根を取り付けます
。ミニバンなど背の高い車でも充分余裕
のあるハイルーフタイプです。
屋根の奥行きが5.4mと長いので、もの
干し用のアームを取り付けます。
雨天の時にひさし代わりとなり、好天時
にはふとんを干すこともできます。
今回のエクステリア工事のポイントは、最
終の仕上げを樹脂舗装としているところ
です。
樹脂舗装とは、天然石を砕いて作った骨
材とウレタン樹脂を混ぜて調合した材料
をコンクリート表面に塗り重ねて仕上げ
る方法です。
上の写真は樹脂材料を塗る前に樹脂とコ
ンクリート表面の密着を高めるプライマ
ーという溶液を下塗りしているところで
す。
この工事で使用する骨材は玉砂利を砕い
て作った3ミリ前後の大きさですが、他
のサイズや色にも多くの種類があります。
材料の作り方は、まずウレタン樹脂に繊
維質のファイバーを加えて混合します。
次にその溶液を攪拌機に入れた骨材に流
し込んで練り上げます。
ファイバーを入れることで骨材同士のす
き間を無くし、舗装の強度を高める役割
を果たしています。
よく練り上げた材料をコンクリートの表
面に置き、コテを使ってていねいに伸ば
していきます。
コテの裏を携帯バーナーで暖めながら何
度も上から押さえます。骨材のすき間を
埋めて密度を高めることで丈夫な樹脂舗
装が出来上がります。
作業開始から14日間の工事期間を経て
、予定通りお引き渡しを迎えることが出
来ました。
敷地左側の駐車場部分が樹脂舗装、右側
は砕石仕上げとしています。砕石の下に
は雑草が生えにくいように防草シートを
二重に敷き込んでいます。
駐車スペースは横幅が5.4m、奥行き
が8m近くと大きさに余裕があります。
実際に駐めるのは2台ですが、軽自動車
なら4台でも充分可能な広さです。
駐車位置の確認や目印として利用するた
め、10㎝角のタイルを横12枚、縦3
列に貼ってアクセントを付けました。
奥様の趣味を活かすため、駐車場奥のフ
ェンス際には植栽用のスペースを設けて
います。
施主様ご夫妻は「イメージしていた通り
のエクステリアがようやく出来上がった
」と大変喜ばれていました。