浄化槽の交換
リフォームのきっかけ
- 現在浄化槽がある場所に車2台が止まれる駐車場を作りたい
- 本体が割れて水漏れの恐れがあると指摘されたので早く取り替えたい
工事の流れ
浄化槽の点検業者から本体の底が割れて漏れている恐れがあると指摘され、早目の対策を考えていたようです。
そこに車庫法との関係で同じ場所に駐車場を確保しなければならなくなったので、合わせて浄化槽も取り替えたいとのご要望でした。
工事に入る前に、まず旧い浄化槽の廻りの植栽を全部抜いて土砂を取り除きます。道路に面したブロックとフェンスを取り壊した後、旧い浄化槽の内部を清掃して本体を撤去する準備に掛かりす。
浄化槽の上はコンクリートで覆われているので、機械を使って少しづつハツっていきます。
これが非常に大変な作業で、ただ壊すだけでなく、あとの処分のことを考えて出来るだけ小さく砕く必要があります。
コンクリートを取り除いた後に、旧い浄化槽の本体をクレーンで持ち上げて取り出したところです。上下約2.5メートル、左右1.5メートルの大きな穴がポッカリと空いています。
新しい浄化槽を据え付けて埋め戻します。コンクリートや車の重みから浄化槽を守るために四本の鉄筋入りの柱で荷重を受け止めます。
旧い浄化槽にはこの柱がなく、コンクリートや土の圧力を受け続けて割れの原因になったと考えられます。
土を埋め戻しながら、水道水をどんどん流して土を締めていきます。
雨降って地固まるのたとえのごとく水が土砂の中にしみ込んでいき、浄化槽廻りの地盤が固くなり安定します。
水を入れながらの埋め戻し作業が終わりました。このまま2日間ほど時間を置いて土がなじんで落ち着くのを待ちます。
次は、浄化槽のフタの廻りに鉄筋を組んでいきます。さらに四隅を柱の鉄筋と連結させて固定し、車の重さに耐えられる構造とします。
浄化槽だけでなく、周囲にもワイヤーメッシュを敷き込み、鉄筋がすき間なく組み上がりました。十字の形はコンクリートのひび割れを防ぐために使われる目地棒です。
いよいよ生コンクリートの流し込み作業が始まりました。鉄筋と鉄筋の間やコンクリートの中に空洞ができないようにコテと突き出し棒を使って、すき間をつぶしていきます。
流し込みが終わったら、全体を丁寧にならしていきます。
コンクリートが乾いてしまえば、その表面の状態がいつまでも残ることになってしまいますので、表面の仕上げには特に注意を払います。
すべての作業が終了しました。コンクリートが完全に乾いてしまうまで、4日間ほど時間を取ります。
駐車場の新設に合わせた浄化槽の取り替え工事が完了しました。
浄化槽は以前より約60㎝低くなっています。道路側に向かって勾配をつけ、軽自動車2台が入る横幅と2トンの重量に耐える構造です。これで路上駐車をしなくて済むと施主も一安心のご様子でした。