• 人・家族 それぞれのリフォーム物語 9-① 両親を呼び寄せて同居するために購入した住宅を二世帯用に大改装

特集:団塊世代のリフォームを考える

リフォームには、人・家族のそれぞれの夢や希望がいっぱい
詰まっています。工事が進んでいくとそんな家 族の願いや
希望が具体的な“かたち”となって現れてきます。

日毎に変化していく現場の様子をお伝えしな がら、
リフォームに込めたそれぞれの想いをご紹介します。

その9
両親を呼び寄せて同居するために購入した住宅を二世帯用に大改装 …

徳島市 T様

施主様は、九州から足腰が少し弱くなった両親を呼び寄せるために鉄筋コンクリート造り3階建の打ちっ放し住宅を購入されました。1階部分を両親の居住スペース、2・3階部分を施主様のご家族のスペースとして、二世帯がそれぞれ独立して生活できるようにキッチンやトイレも別々に構える大規模なリフォームを検討していました。

ところが、二件の業者にリフォームの要望項目を伝えて取った見積書はどちらも予算をかなりオーバーしていました。住宅を購入してから4ヶ月近くが経過しても身動きが取れずに困っているので相談に乗って欲しいとの連絡を受けました。

当社で改めて見積もりを起こしてみると、設備内容やグレードを変更することなく充分予算内に収まりましたので施主様は大喜びされていました。その後細かい要望をお聞きしながら、二世帯住宅としてリフォームする大改装工事が始まりました。

リフォーム前

建物の外観

鉄筋コンクリート造陸屋根3階建の住宅です。外壁はコンクリート打ちっ放しの仕様で、モダンさと都会的センスを併せ持った印象的な建物です。

リフォーム前の1階和室

1階の部屋は4畳半の二間続きの和室と洋室、トイレ・洗面室となっています。南側の明るい4畳半の部屋は、両親のために押入部分を解体して6畳に拡げる予定です。

1階洋室

現在はコンクリート打ちっ放しの表面がアクセントとなっていますが、この部屋は両親用のキッチンを予定しています。天井と壁は下地の表面を調整したうえでクロス貼りとします。

1階トイレ

現在は和式の水栓トイレです。1階は両親が使用しますので、安全や衛生面、使い勝手を考慮して洋式のシャワートイレに変更します。

2階キッチン

1階洋室のちょうど真上にこのキッチンがあります。現在は対面式となっていますが、食卓テーブルを置く面積を確保するために壁付けのI型キッチンとなります。

2階洋室

東側が全面ガラス張りとなっている洋室。2階に収納スペースが少ないため、写真左側の壁面の一番奥まで大容量のウォークインクローゼットを予定しています。

2階浴室

現在の浴室は2階にありますが、少し狭くて寒そうなタイル貼りが難点です。浴室だけは両親と共用になるため、広くて冬場も暖かいユニットバスに変更します。

2階トイレ

現状の水廻り設備のカラーはすべてイエローで統一されています。今回のリフォームでは設備を新しくするだけでなく、天井・壁・床の内装にも手を入れて全体の雰囲気を一新します。

いよいよリフォーム工事の開始

まずは、今回リフォームの対象となっている場所の解体工事から始まりました。
写真は1階の和室の押入を解体して床下や内壁が露わになった状態です。

LPガスや水道の配管を確実に止める作業を実施した後、対面式キッチンの取り外しにかかります。

キッチンのシンクや壁面の収納キャビネットがすべて解体されました。

床から給排水やガスの配管が露出していますが、電気の配線と合わせて整理します。

今回のリフォームで予想外の工事となったのが、この浴室の解体作業です。

浴室の面積を大きくするため、現在の浴室の床・壁・天井を解体したのですが、あるはずの床がないため新たに鉄筋を組んで床を作り直すことになりました。

写真は鉄筋をダブルに組んだ後、型枠にコンクリートを流し込み表面をコテで仕上げたところです。

充分に乾いて強度が確保できるまで約2週間そのままの状態にしておきます。

各部屋の天井、壁はクロス仕上げを予定していますが、打ちっ放しの表面は凹凸だらけで現状のままではクロスを貼ることができません。

そこでポリマーセメントを塗って表面を滑らかにしていきます。

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